「ほん呪」の手の込みようにひたすら驚く

2020/05/27

ドラマ

「ほん呪」の手の込みように、驚く

このところ、「ほんとにあった!呪いのビデオ」が、ちょっとしたマイブームで。
調べてみると…インタビューがあるようなものは、ほぼ台本あり、と見られているらしい…しかし、長編ものの「台本」を書いた人がいるとしたら、以下の二編については、ものすごい捻ったよなあ、と思って、その「才能」に、驚くしかないのである。
以下ネタバレあり、未見の方は注意

禁忌

  • 投稿者が同僚の家で飲み会をやっているときに、隣の部屋との扉の間に男性の顔と、女性がブツブツ言う声が動画に入ったとして、投稿。
  • そのアパートへ行き、部屋の借主の女性に取材。
  • 女性はメンタルに変調を来し、部屋の窓や、隙間にテープを張りまくっており、引きこもっていた。
  • 近所の女性に取材をすると、その女性八幡さんのドアの前に、見知らぬ男性が立っていたことがあり、不審に思ってたずねると、婚約者だと言ったという。
  • 八幡さんが自殺未遂を図り、病院へ搬送された。
  • 同じような霊現象が写っている動画がないかどうか、調べたところ、中国の万里の長城で写したものに、同じようなものが写っていた。
  • その動画の投稿者崔さんに取材すると、その動画に写っていた女性のうちの1人は、ストーカーにつきまとわれており、その後近くの工場の爆発事故で死亡したが、遺体が盗まれたままだという。
  • さらに取材すると、死亡した女性の同僚だった男性が、ストーカーだったと見られたが、その男性は、女性の死亡事故よりも前に、自宅アパートで焼死していた。
  • スタッフ一同は、中国の風習の「冥婚」について調べてみる。
  • 中国で死亡した女性の遺体は、冥婚のために盗まれたのではないかと推測する。
  • 八幡さんの写真とプロフィールを受け取った写真家の男性下村氏への突撃取材をする。
  • その結果、メールで依頼があった結婚写真に顔をはめこんだということがわかる。さらに、1人目の女性は、階段から落ちて大けがをしていたことがわかる。
  • スタッフの1人が、日本の冥婚の風習である「ムカサリ婚」についての話を持ち出す。その写真は、ムカサリ婚のためだったのではないかと推測する。
  • 民俗学の専門家の紹介で、ムカサリ婚についてのDVDなどが届き、その中に、ほん呪史上最も怖いとされている生きている女性との「冥婚」動画が入っていた。
  • 下村氏から教えてもらった住所へ行き、依頼をしたと思われる女性に、死亡した次男の同級生だとウソをついて、密かにカメラを回し、取材をする。
  • 結果的に取材がバレ、その女性は、小学校4年のときに死亡した長男をずっと生きているかのように扱っていたことが判明する。
  • その後女性は取材を拒否。
  • 八幡さんが死亡したという情報が入る。
どうですか、「ムカサリ婚」を題材に、ひとつ台本を書いてくれと言われて、これだけの、遠回りをしまくって、捻りまくった台本が、さらっと書けますかね。そういう意味では、本当に「プロはすごい」と思う。
さらに、中国から日本に来ている女性を雇って、インタビューの台本を渡し、その通りにしゃべってもらわなければならず、さらにさらに、生きている女性とのムカサリ婚の動画作成などにも、お金がかかっている…。
だから、これがやらせだとしたら、ものすごく大がかりな企画だったと、いうことになり、すごいなあとしか、言えない。

ずっと一緒

  • 大学生のサークルでの肝試し動画で、気分の悪くなった女性が肌に変調を来し、顔が写っているものが投稿された。
  • 投稿者はめぐみさんで、その女性は親友のさなえさんだったが、その後、さなえさんと連絡が取れなくて不安だという。
  • スタッフとめぐみさんが、さなえさん宅へ直撃すると、滋直さんという「兄を名乗る人物」が出入りをしており、さなえさんの看病をしているという。ちなみに、滋直さんは、薬剤師なのだという。
  • スタッフが、さなえさんのモトカレを含むサークルの男性2名に取材をした結果、さなえさんは当時、モトカレの不実に悩んでおり、さらに兄はいなくて一人っ子のはずだという。
  • スタッフが再度さなえさん宅へ行くと、すでに引っ越していた。
  • めぐみさんがさなえさんと連絡がつき、会って、現在住んでいるところまで送っていき、現在の居場所がわかったが、それは、全く無関係の「ところ」さんという苗字の家だったという。
  • スタッフとめぐみさんがところさんの家へ行き、さなえさんの取材をしようとするが、滋直さんが出てきて、さなえさんとめぐみさんだけなら話をさせるが、取材はダメだと言うので、2人が話すが、さなえさんは、放っておいてくれとして、2人の間は険悪になった。
  • 後日、滋直さんだけをファミレスに呼び出して話を聞くと、さなえさんの病状は、よくなってきているということだった。また、モトカレとのことや、肝試しの件を思い出させてしまうので、さなえさんをスタッフに会わせたくないのだと言った。
  • さなえさんは、無関係の他人である滋直さんと、さらに滋直さんとも無関係な他人であるところ夫妻の家に居候をしている状態であるということが判明。ここで、スタッフの川居の意見で、そっとしておくことにして、いったん取材終了となった。
  • ところが、ある日突然、滋直さんが、スタッフの寒川(若い女性)のマンションにあらわれたという。理由はわからず、話がしたいということだったが、ドアは開けなかった。その後も、何度もあらわれた。
  • スタッフがめぐみさんを呼んで話を聞くと、取材終了後、めぐみさんは、さなえさんの実家の母に連絡を取り、2人でさなえさんを迎えに行って、ところ家から連れ戻していた。滋直さんが寒川のマンションにやってきたのは、そのせいではないかという。さらにめぐみさんの話から、滋直さんが「薬」として飲ませていたものは、人骨だったことや、スタッフの川居が、ほかのスタッフには知らせず、単独で滋直さんと連絡を取っており、さなえさんと会わせようとしていたこともわかる。川居は、滋直さんへの思い入れから、マインドコントロールをされていたのかもしれず。
  • ところ夫妻への取材で、滋直さんとは薬局で知り合い、親しくなって、居候をするようになったのだという。さらに、妹が具合が悪いからといって、さなえさんを連れてきたのだという。
  • スタッフは、滋直さんの実母という人物を発見し、インタビューをすると、高校を出てからまったく連絡を取っておらず、小学4年のときに転落事故で死亡した妹の京子さんの遺骨も、持って行ったままだという。そして妹には病気のために顔に大きな痣があり、兄の滋直さんが治してやると約束をしていたことを話し、ずっと一緒にいて守ってやると誓っているビデオテープをスタッフに渡した。
  • スタッフは、寒川の部屋に複数台のカメラを仕掛け、滋直さんを張り込んで、寒川に取材をさせることにした。
  • 寒川1人で話をきいたところ、さなえさんに謝っておいてほしいということで、それは、守ってやるという約束を、もう守れなくなったからだという。さらに、さなえさんは、自主的に京子さんの骨を飲んでくれていたのだという。そして、さなえさんに出会ってから、京子さんとの思い出が遠いものになっていくので、罪悪感を感じていたと語り、ところ家に帰って行った。
  • スタッフにところ夫妻から連絡があり、滋直さんが、意識不明で病院に運ばれ、入院しているという。
  • スタッフがところ家に行くと、夫妻は、京子さんの骨を全部食べてしまったらしい滋直さんが、今でも意識不明で入院中だと語ったのだった。
これもまた、「骨喰いの風習」という、ただひとつのアイディアから、台本を書いてくれと言われたら、こんなにややこしい台本が書けるのかと、驚くしかない。
非常に細かい台本だし、長いし、地方への取材(ご神木ではなかったご神木の寺)や、痣の化粧をした少女とのビデオテープの作成などで、それなりに金もかかっていると思う。
まあ、ここまで手の込んだものを、作ったのだとすれば、やはり、すごいとしか、言いようがなく、映画製作レベルの手の入れようだなあ、と思う。